ゆとり世代の新入社員教育|このポイントを意識しないと失敗する?
新入社員の教育で、「困っている事がある」と友達が言っていました。
いわゆる「ゆとり世代の新入社員の指導方法について」でした。
「打たれ弱く、すぐに泣く」「コミュニケーションが苦手(言いたいことはメールで届く)」「言われたことしかできない」etc・・・と
過去にもこういう新入社員はいたと思われますが、ゆとり世代には特に多く見られ、教育する立場としては悩みの種なのです。
今回は、そんな悩みを抱える新人教育担当者に、少しは役に立つであろう「ゆとり世代の新入社員教育や指導のポイント」をお話します。
画像引用元:http://www.t-assist.jp/training/archive/201210.html
スポンサーリンク
ゆとり世代の新入社員教育や指導:ゆとり世代を知ることが重要
ゆとり世代の育った環境や背景(風潮)
まずは、彼らの育った環境や背景(風潮)を知ることが重要です。育った環境を知ることで、彼らはどのように育ったのかを知ることで、接し方などの対策方法が見えてきます。
ゆとり世代とは?
小中学校において2002年度以降、高等学校において2003年度入学生以降に施行された「学習指導要領(いわゆるゆとり教育)で育った世代(1987年4月2日-2004年4月1日生まれ)」をいいます。「個性を尊重しよう」「落ちこぼれをなくそう」というスローガンのもと、ゆとり教育がスタートしました。
授業時間や授業内容の削減、評価方法の変更など、従来のカリキュラムが大きく変更されたのです。
これらは、若者たちの価値観形成に大きく影響したといわれています。
ゆとり教育では、相対評価から絶対評価へと評価制度が変わり、全体での順位ではなく、個人の努力の過程が評価軸として採用されました。
少子化問題
少子化が進み子供の数が減っていく中、学習塾等の競争が激化しました。結果として子供が手厚いサービスに囲まれて育ち、「自ら能動的に動く必要がない」という人に育ってしまったと言われています。
また、推薦入試やAO入試などの学力試験を必要としない受験形態が生まれ、大学進学が容易に可能になった事も理由として挙げられています。
情報通信技術の発達
様々な情報にアクセスしやすくなってしまい、「わからない事は検索すればすぐに解決(わかった気になる)」出来るようになり、「自分で考える/深く考える必要がない」人に育ってしまったと言われています。また、SNSの普及で「同質の仲間とのつながり」に多くの時間を割くようになり、異なる世代や価値観を持った人々と接する機会が減り「異質な人・ものに接する必要がない」人に育ってしまいました。
このような環境で育ってきた結果、「なんとしても結果を出そう」「人に負けないように頑張ろう」という社会人として当然ともいえる価値観を持たない若者が増えたといわれています。

画像引用元:http://www.nikkeibp.co.jp/
ゆとり世代の特徴
一概に以下のような人達ばかりだとは言えませんが、このような人材が多いと問題視されています。- 受身で言われたことしかしない、工夫がない
- 失敗することを極端に恐れ、打たれ弱い、すぐに泣き出す事がある
- 他責の傾向が強い。自分が認められないと、すぐ周りのせいにする
- 自分と異なる世代のメンバーとのコミュニケーションが苦手、人間関係を築くのが苦手、自分のことにしか興味がない
- 競争意欲がない
ゆとり世代の新入社員教育や指導:そのポイントとは?
ゆとり教育の考え方の大きな影響を受け、「個性」を受けいれられること、承認されることが当たり前の中で成長してきました。だからこそ、自分を見ていてくれる事を望む傾向があるようです。
ですから、何が良くて何が悪いのか、その基準を一緒に確認していくプロセスは、お互いの信頼を高めていくうえでも大切になってきます。
受身で言われたことしかしない、工夫がない「ゆとり世代」には・・・
「このテーマについて君はどう思いますか?」とよく聞かれて教育されてきました。会社でも同じ方法で接し、自分で考え、ダンドリがイメージできる力を身に付けさせましょう。
「自分で考えると身につくのが早いよ!」なんて言ってみてみるといいかもしれませんね!
打たれ弱い、すぐに泣き出す事がある「ゆとり世代」には・・・
強い口調や断定的な言葉に“怒られた”と感じるゆとり世代が多く存在します。「あなたの成長の為に言っているんだよ」等と声をかけると、怖いけどきちんと見てくれている先輩(上司)だと思ってくれるかもしれません。

画像引用元:http://www.miraidenshi-tech.jp/blog/3991/
コミュニケーションが苦手な「ゆとり世代」には・・・
言いにくい事は全てメールで対応しようとする「ゆとり世代」の人たちには、ランチやお茶に誘って話しやすい場を作ってみてください。直接のコミュニケーションの方が、スムーズな場合があることをわからせてあげましょう。

ゆとり教育で受けた影響を考えて、ゆとり世代に合った指導や接し方をしていけば、他の世代よりもむしろ簡単に成長してくれるかもしれません。
最近の若者は、3年以内に退社をしてしまう人も多い様ですが、”自分たちの会社では楽しく、未来がある”という事も教え、一人前の社会人として新入社員も指導する人も会社も成長していければいいですね!
スポンサーリンク